KVHが100Gイーサネット専用線サービスを展開

イメージ

1999年に設立され、金融業界向けの低遅延ネットワークが高く評価されているKVH株式会社。同社は2013年3月に国内初となる100Gbpsのイーサネット専用線サービスを開始、急増するトラフィックへの対応するための新たな選択肢を提供している。さらに同年8月には、この100Gbpsイーサネット専用線の導入ハードルを大幅に下げるため、Cisco ASR 9006をバンドルした「100Gネットワーク アップグレード パッケージ」の提供もスタート。イニシャルコスト ゼロ、2年契約で月額500万円からの利用を可能にしている。

重要課題となっている急増トラフィックへの対応
10Gbpsのアグリゲーションではもはや限界に

 モバイル端末の増加やネットワークサービスの多様化によって、ネットワークトラフィックが急増している。このトレンドにどのように対応していくかは、ISPやデータセンター事業者にとって、極めて重要な課題だといえるだろう。この課題に対して新たな解を提示したのがKVH株式会社だ。同社は2013年3月に、国内初となる100Gbpsイーサネット専用線サービスを提供しているのである。

KVH株式会社 最高執行責任者 日置 健二 氏

KVH株式会社
最高執行責任者 日置 健二 氏

 「100Gbpsのサービスを提供しようというアイディアは、2011年から持っていました」と振り返るのは、KVHで最高執行責任者を務める日置 健二氏。すでにこの頃から、従来の1Gbpsや10Gbpsの回線では対応しきれない状況になると予想していたという。「もともとKVHは金融向けの低遅延ネットワークを提供していましたが、ここ2〜3年で顧客層が拡大し、オンラインゲームや各種ITサービスといった利用企業が増えています。このようなお客様からも広帯域ネットワークへのご要望を数多くいただいていました」。

KVH株式会社 事業開発本部 スペシャリスト 田中 雄作 氏

KVH株式会社 事業開発本部
スペシャリスト 田中 雄作 氏

 「実際に私どもが提供しているネットワーク サービスでも、2012年から2013年の1年間で、トラフィックが約160%伸びています」と説明するのは、KVH 事業開発本部でスペシャリストを務める田中 雄作氏だ。これに対応するため、10Gbpsの回線を複数組み合わせるケースも増えているが、このような対応にはいくつかの問題があると指摘する。「まずトラフィック エンジニアリングや容量管理が煩雑になります。また利用効率も70〜80%が限界で、結果としてコストが割高になることも大きな問題だといえます」。

 これらの問題を解決するためKVHは2012年11月、100Gbpsイーサネット専用線の実現に向けた検討を開始。2012年12月にはKVHが保有するデータセンター内での実証実験に着手する。その結果を受け、2013年2月に総務省に対し事業者認可を申請。2013年3月に認可を受け、サービスを開始するのである。

 「サービス開始のアナウンス直後から、予想以上の引き合いをいただくことになりました」と日置氏。しかしこれらの引き合いは、なかなか契約にまで至らなかったと言う。お客様にとっての最大のハードルは、イニシャルコストの大きさだった。100Gbps回線のメリットを最大限に引き出すには、その回線に接続するルータも100Gbps対応のものが必要になるからだ。

 この課題をクリアするため、KVHはさらなる一手を打ち出す。それが「100Gネットワーク アップグレード パッケージ」の提供だ。100Gbps回線に接続する100Gbps対応ルータとして、Cisco ASR 9006をバンドル。これに対し、イニシャルコスト ゼロ、ランニングコストは2年契約で月額500万円から(3年、4年契約時の価格設定も別途用意)という、キャンペーン価格を設定したのである。

 「イニシャルコストがゼロになれば、100Gbpsへの移行ハードルは大幅に下がるはずです。まずは導入していただき、そのメリットを体感していただくことが重要だと考えています」(日置氏)。

KVHが100Gイーサネット専用線サービスを展開