Cisco NCS (Network Convergence System):ネットワークは

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クラウドやビデオ、4Gモバイルの普及に伴い急速に増大し続けるIPトラフィック。この傾向は"The Internet of Everything(IoE)"によってさらに加速し、イベントやトランザクションの爆発的な増大も引き起こされると予測されている。このような状況に対応するために、シスコが提唱しているのが"Evolved Programmable Network(EPN)"の実現であり、その基盤となるのがこのたび発表されたCisco Network Convergence System(NCS)ファミリーだ。ここでは、先日行われた東京での製品発表イベントの様子とともに、IoEに最適化して設計されたCisco NCSシリーズの製品概要を紹介する。

IoE時代に必要なEPNの実現、
その核となるCisco NCS

 サービス プロバイダーのビジネスは、今大きな転換期を迎えている。果たすべき役割が、これから大きく変わろうとしているのだ。

 本誌「inSPire」でも度々指摘してきたように、インターネットのトラフィックは急増し続けている。Cisco Visual Networking Index(VNI)の予測では、全世界のIPトラフィックは2017年までに、年間1.4ゼタバイトに達することになる。その背景には、全世界のクラウド トラフィックの増大(2011年〜2016年で6倍)や、ビデオ トラフィックの増大(2017年には全世界でのユーザ生成ビデオの量が月間3兆分間)、4Gモバイルの普及(2017年にはモバイルデータの45%を占有)といった状況がある。しかし増大するのはトラフィックだけではない。The Internet of Everything(IoE)によってM2M通信が増大することで、“コネクテッド イベント”と呼ばれるデバイス駆動型のイベントも、激増すると予測されているのだ。その量は今後10年間で、数兆規模に達すると見込まれている。

サービスの進化がもたらす新たな可能性

 日本ではこのような傾向が、特に顕著になるだろう。2012年時点でのモバイル トラフィックの成長率は先進国全体で最も高くなっており(105%の成長率)、2017年までの平均成長率も同様に、先進国全体で最も高くなる(70%)と予測されているからだ。

 IoEの普及は、産業やオフィスのあり方、生活の形を大きく変えていくだろう。あらゆる領域にネット接続されたデバイスやセンサーが入り込み、細かい情報をやり取りしながら、より“スマート”な世界が創り上げられていくはずだ。このような変化はサービス プロバイダーに、新たな収益機会をもたらすことになる。「いつでもどこでもあらゆる人とモノをつなぐ」ために、不可欠な存在というポジションにあるからだ。しかしこの役割を効果的に果たすには、サービス プロバイダーが提供するネットワークのあり方も、大きく変化しなければならない。

 サービス プロバイダーのビジネスモデルは、単なる帯域幅の提供から、NGNによるマルチサービスの提供へと進化した。今後はさらに、高い柔軟性と帯域幅を確保すると共に、イベント駆動型サービスにも対応したコントロール能力が求められるようになる。

サービス プロバイダー ビジネス モデルの進化

 これを可能にするネットワークとして、シスコが提唱しているのが「Evolved Programmable Network(EPN)」だ。EPNを実現するには、柔軟性に優れた高性能なネットワークファブリック、ストレージ/コンピューティング/アプリケーションとネットワークの統合、多様なサービスに対応できる共通化された運用モデルが必要だ。これらを実現するためにシスコが開発したのが、Cisco Network Convergence System(NCS)である。

 今回発表されたCisco NCSは、3つのモデルで構成されている。高密度な100GEルーティングを実現したフラッグシップモデルである「NCS 6000」、トランスポートの集約を可能にする「NCS 4000」、そして次世代のROADMとしての役割を担う「NCS 2000」だ。

Cisco Network Convergence System の導入

 Cisco NCSは、業界初となる「スロットあたり1Tbps」を達成し、数兆規模のイベント数に対応できる、新次元の拡張性を実現している。また高度な仮想化とプログラマビリティによって、サービスの柔軟性も高めている。その一方で、TCOの45%削減にも成功。まさに“IoEに最適化された製品”なのである。

 今回登場した3モデルの中でも、特に重要な存在となるのがNCS 6000だ。ここではNCS 6000にフォーカスを当て、どのような技術革新が盛り込まれているのかを紹介したい。

Cisco NCS (Network Convergence System): ネットワークは"NGN"から"EPN"へ
-IoE時代を支える新たなレベルの先進アーキテクチャ