Cisco Mobile VNI 最新レポート 世界をリードする日本のモバイル データ トラフィック増大近未来の動向と注目すべき3つのポイントとは

インターネットのトラフィック予測指標になっているCisco VNI(Visual Networking Index)モバイル データ予測。その最新アップデート版が、先日東京・六本木のシスコ オフィスで発表された。Cisco モバイルVNIは、世界のモバイル データ トラフィックの増加と傾向を予測する年次レポートで、今回の発表では、特に日本の動向にフォーカスした解説が行われた。ここでは発表プレゼンテーションの概要を通じて、モバイルインターネットの最新動向と近未来の姿を紹介する。

Cisco VNI(Visual Networking Index)モバイル データ予測、日本ハイライト 2013~2018年

シスコシステムズ
バイスプレジデント グローバルテクノロジー政策担当
ロバート・ペッパー
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先行する日本のモバイル データ トラフィック増大
1人当たりのデータ消費量も他地域を大きくリード

 Cisco VNIは世界のデータトラフィックの増加について予測する、継続的なイニシアティブです。実は私は昨年もCisco VNIの発表のために東京を訪れており、この会場の中にはその際にお会いした方も、数多くいらっしゃるようです。前回でも申し上げている通り、Cisco VNIの予測データは2〜3%控えめな数字となっています。発表のたびに驚くべきトラフィックの増加が示されますが、現実はそれをさらに上回る可能性が高いのです。

 今回私が発表するのは、モバイル データに関する最新情報です。世界のモバイル データ トラフィックは急増しており、今後も増加し続けると予測されています。今回は日本の動向にフォーカスを当て、3つの注目すべきポイントをご紹介します。第1は、日本が世界をリードする存在になっていること。第2は、Wi-Fiオフロードの重要性が高まること。そして第3は、M2Mの急成長が始まるということです。

 それではまず、世界のモバイル データ トラフィックの増加予測をご覧いただきましょう。2013年に1.5 EB(エクサバイト)/月だったトラフィックが、2018年には15.9 EB/月になると予測されています。5年間で11倍、年間増加率は61%です。

世界のモバイル データ トラフィックの増加世界のモバイル データ トラフィックは2013年〜2018年で11倍近く増加

出典:Cisco VNI Global Mobile Data Traffic Forecast, 2013–2018

 それでは日本ではどうでしょうか。2013年に205 PB(ペタバイト)/月だったトラフィックが、2018年には1.8 EB/月へと増加します。5年間で9倍近く伸び、年間増加率は55%となっています。

日本のモバイル データ トラフィックの増加日本のモバイル データ トラフィックは2013年〜2018年で9倍近く増加。2018年には、世界のトラフィックの11%以上、アジア太平洋地域のトラフィックの26%以上を日本が占めるようになると予想される

出典:Cisco VNI Global Mobile Data Traffic Forecast, 2013–2018

 これだけを見ると日本の成長率が低いように思われますが、実は現時点ですでに、日本のトラフィックは世界の中で群を抜いて大きいのです。そして2018年には、世界のトラフィックの11%以上、アジア太平洋地域のトラフィックの26%以上を、日本が占めるようになります。インドや中国との人口比率を考えれば、これは驚くべきことです。

 1人当たりのトラフィック量は、2018年の日本では14.4 GB/月になると予測されています。米国では8.1 GB/月、西ヨーロッパでは4.5 GB/月という予測なので、日本人のデータ消費量がいかに大きいかがわかります。日本がモバイル トラフィックをリードする存在であることは、これらの数字が明確に物語っています。しかも2020年には東京オリンピックが開催され、それに向けた環境の整備も進んでいくでしょう。ここで示した予測データ以上に、大きなカーブを描く可能性もあります。

 次に、どのようなデバイスがモバイルトラフィックの増加を促しているのかを見ていきましょう。まずは世界におけるモバイル デバイスのタイプ別増加予測です。

世界のモバイル デバイスのタイプ別増加予測

出典:Cisco VNI Global Mobile Data Traffic Forecast, 2013–2018

 現在の世界では、スマートフォン以外の携帯電話が2/3を占めており、スマートフォンがそれに続いています。この比率は今後5年間で逆転し、2018年までにはスマートフォンとM2Mが大きなシェアを占めることになります。しかしそれでも、スマートフォン以外の携帯電話がなくなるわけではなく、約1/3のシェアを占めています。

 日本における変化は、これとは大きく異なります。

日本のモバイル デバイスのタイプ別増加予測2018年にはスマートフォンのシェアが49% となり、スマートフォン以外の携帯電話は急速に減少。M2Mとタブレットのシェアが上昇すると予想される

出典:Cisco VNI Global Mobile Data Traffic Forecast, 2013–2018

 まず現時点ですでにスマートフォンが1/3以上を占めており、スマートフォン以外の携帯電話は5割未満となっています。そして2018年にはスマートフォンが約5割、M2Mが約4割となり、スマートフォン以外の携帯電話はわずか1%となってしまいます。世界の動向に比べて、日本が数年先行していることがわかります。

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