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Cisco VNI レポート 2015 年版
日本と世界の最新 IP トラフィック動向

今後 5 年間で 3 倍に成長する日本の IP トラフィック
接続デバイスのうち 68% が M2M に

2015 年5 月、シスコは、世界の IP トラフィックの増加やトレンドを予測する年次調査レポートの最新版「Cisco Visual Networking Index(VNI) 2014-2019」を発表した。東京本社において行われたプレス向け説明会では、シスコシステムズ バイス プレジデントのロバート・ペッパーが 2014 年から 2019 年における全世界の IP トラフィックの動向を紹介すると共に、日本固有の特性についても解説。ここでは、この説明会の内容に基づき、今回の VNI で特に注目すべきポイント、なかでも日本における今後の変化について俯瞰していく。

2019 年にはインターネット ユーザが世界人口の半数以上に

 「11 億」と「102 億」。ロバート・ペッパーのセッションは、この 2 つの数字の提示から始まった。11 億とは 2014 年から 2019 年にかけて、新たにインターネットに接続されるユーザの数。102 億は同じ期間で新たに接続されるデバイスの数だ。「この 11 億人が加わることで、インターネットに接続されるユーザの数は、人類史上初めて全世界人口の 50% を突破することになります」とペッパーは指摘。その結果、世界の IP トラフィックも、高い成長率で増加することになると言う。

 上のグラフは、2014 年から 2019 年にかけての世界の IP トラフィックの変化だ。2014 年に 59.9 EB(エクサバイト)/月だったトラフィック量は、2019 年に 168 EB/月にまで増大、年間平均成長率は 23% に達することになる。もちろん IP トラフィックの増大を促すのは、ユーザ数の増加と接続デバイス数の増加だけではない。ブロードバンドの高速化やビデオ視聴の増加も、IP トラフィック増加の要因になるとペッパーは付け加える。

 インターネットに接続されるユーザ数が、人類史上初めて全人口の半分を突破するというのは、実にエポック メイキングな話題だと言えるだろう。しかし全世界の各地域で、同じようにユーザが増えるわけではない。

 すでに成熟期を迎えている北米地域や西ヨーロッパ地域、そして日本では、ユーザ数の年間平均増加率は 1% 以下に過ぎない。ユーザ数の増大は、新興国である中・東ヨーロッパ、中南米、中東・アフリカ、東南アジアを始めとするアジア太平洋地域で見られる傾向なのだ。

 その一方で先進諸国では、ユーザ数がそれほど増大しないにもかかわらず、接続デバイスの数は新興国を凌ぐ勢いで増大していく。つまり新興国ではユーザ数の増大、先進国では 1 ユーザあたりのデバイス数の増大が、IP トラフィックの増大を後押しする大きな要因になるといえる。

 それでは日本では、今後どのような変化が見られるのか。まずは IP トラフィックの変化を見ていこう。

 2014 年に 2.7 EB/月だった IP トラフィックは、2019 年には 8.3EB/月に増大する。ここで注目したいのが年間平均成長率だ。全世界が 23% だったのに対し、日本は 26% になっている。日本はブロードバンドの先進国であるにもかかわらず、今後も世界平均を越える成長を遂げると予測されているのだ。

 その増加要因を示したのが上の図である。ユーザ数の増加はわずかだが、接続デバイスの数は約 2 倍に増加。またブロードバンドの速度も 1.8 倍以上になり、トラフィックの 77% がビデオ視聴になると予測されている。

 それでは急増する接続デバイスの種類は、どのように変化していくのだろうか。

Cisco VNI レポート 2015 年版
日本と世界の最新 IP トラフィック動向

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